La théorie du "rythme" de Mathis Lussy
卓也 阿部, Takuya Abe
リュシー Mathis Lussy (1828 1910) は不遇である。リュシーは生涯の大 部分をフランスで過ごし、音楽教師・音楽理論家として活躍した。生まれ育っ たのはドイツ語圏スイスの街シュタンツ Stanz で、フランス語は18歳でパリ に移ってから学んだ 1) 。リュシーはいくつかの本や論文を出版し、同時代に は広く注目されたが、 今日ではほとんど忘れられている。 主な著作に、 de l'expression musicale : Accents, nuances et mouvements dans la musique vocal et instrumentale (1874 ; 以下 と略記) と、Le rythme musical : Son origine, sa fonction et son accentuation (1883 ; 以下 Le rythme musical と略記) がある。 いずれも同時代には版を重ね、また(後者は縮約版だが)英訳され、それぞ れ Musical Expression.Accents, Nuances, and Tempo in Vocal and Instrumental Music (1885), A Short Treatise on Musical Rhythm (1908) として、いずれも ロンドンで出版されている。 同時代には、例えばリトミックの創始者ダルクローズは、先述のようにリュ シーの教えを受けており、 これを称えている 2) 。